2014-04-20 .. 2018-02-06

Ubuntu GNOME トップ情報

Ubuntu GNOME の日本国内トップ情報サイト(を目指す、ただの個人メモ)です。そもそも Linux 使いが少ない上に、日本語情報がまず見付からない Ubuntu GNOME とくれば、相当人口が絞られてくるとは思います……。

Ubuntu GNOME (16.04) に関するいくつかの覚え書き」「Ubuntu GNOME (15.04) に関するいくつかの覚え書き」「Ubuntu GNOME (14.04 LTS) に関するいくつかの覚え書き」(Ubuntu 13.10 以前の古い記事

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Ubuntu GNOME 16.04 に関するいくつかの覚え書き

2 ヶ月ほど遅れて、待望の Ubuntu GNOME 16.04 LTS にアップグレードしました。

これまで、アップグレード毎に、/home も含めたクリーンインストールだったため、毎度 Ubuntu 及び各アプリの設定を手動でゼロからやり直していたのですが、前回の 15.04 のインストール時に、ハードディスクのパーティションを完全に整理して、/home 用パーティションを確保して、システム用のパーティションと分けたため、今回は、/ 用のパーティションのみ、初期化すればよかったため、/home 内の隠しディレクトリに置かれた各種設定ファイルをそのまま引き継ぐことができ、圧倒的に楽な作業となりました。改めてやり直しとなったのは、日本語環境と、追加でインストールしたアプリ(Chromium や FileZilla 等)をインストールしたくらいで(設定はそのまま残っているので、インストールすれば即使える状態になった)でした。

  1. 設定 > マウスとタッチパッド:🗹ナチュラルスクロール
  2. 設定 > プライバシー > 画面ロック:自動画面ロック OFF
  3. 【英語フォルダ名化】LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
  4. /etc/default/grub を編集して GRUB_SAVEDEFAULT=trueGRUB_DEFAULT=savedGRUB_TIMEOUT=3 に(update-grub で反映)。
  5. 【日本語環境】あわしろいくやさんがおっしゃっているように、15.04 では従来の IBus から Fcitx に変更になったばかりなのに、Ubuntu GNOME については 16.04 で再び IBus に戻されました。GNOME との相性によるものだそうです。そのため、skk も、ibus-skk を使うことになります。1) sudo apt-get install ibus-skk; 2) インプッドメソッド設定で、ibus を選択; 3) さらに、キーボードレイアウトを US にするためには、/usr/share/ibus/component/skk.xml を編集して、layout 要素が、ja となっている部分を us に; 4) 再起動すると、反映されて、言語の入力ソースとして日本語(skk)を選べるようになります。skk は全角⇔半角(直接入力)も skk が自前で切り替えられるので、入力ソースの英語は削除してしまって skk のみにしても問題はありません。
  6. さらに、Caps Lock の位置に Left Control を割り当てるために、Tweak Tool で
    タイピング > Caps Lock key behavior: Make Caps Lock an additional Ctrl
  7. 【マウス】システム設定で左利きにし、~/.icons に左利き用カーソル(Obsidian_L)を置き、Tweak Tool でカーソルのテーマとして選択する。
  8. 【HL-2240D】(Brother のモノクロレーザープリンター)はサポートサイトに簡易インストーラーが用意されており、これを使えば、ドライバー(.deb)も自動でダウンロードしてセットアップすることができる。極めて簡単にインストール作業が済み、Windows のプリンターをセットアップするのと全く遜色のないラクチンさ。
  9. 【ThunderBird】デフォルトで入っている。一度、立ち上げてから、~/.thunderbird/(ランダム文字列.default)/ の中身をごっそり入れ替えてバックアップしたデータをリストアする。しかるのちに左側のドックメニューの Evolution と ThunderBird を入れ替える。
  10. 【Firefox】バックアップしたブックマーク(JSON)をリストア;ホームページ設定;前回終了時のウィンドウとタブを表示;+リンクを新しいタブで開いたとき、すぐにそのタブに;+自動スクロール機能を使用;−自動スペルチェック機能;about:config » browser.search.showOneOffButtons: false
  11. 【FileZilla】エクスポートした設定(XML)をインポート
  12. 【Rhythmbox】ラジオ局のバックアップデータ(~/.local/share/rhythmbox/rhythmdb.xml)をリストア。
  13. 【Redshift】ソフトウェアからインストールするだけ。GeoClue は上手く機能しなかったので、手動で公式サイトにある設定ファイル(~/.config/redshift.conf)を作成して、緯度経度などの必要と思われる設定:
    [redshift]
    adjustment-method=randr
    brightness=0.8
    location-provider=manual
    [manual]
    lat=35.9
    lon=139.7
    を記載したらエラーが出ずに機能するようになった。画面左下から出るパネルから、Autostartをチェックしておけば、以後、何も気にする必要はない。※上のスクリーンショットは、RedShift を適用している様子の画面を撮ったものだが、スクリーンショット画像そのものに対しては、Redshift は反映されていない。あくまでも、モニターの色調整だけを制御するものだということがわかる。
  14. 【Gimp】プラグインとして DBP (David's Batch Processor) は重宝する。
  15. 【ExifTool】ExifTool (by Phil Harvey) も重宝する。
  16. 【exFAT】今時の USB メモリーは exFAT:sudo apt-get install exfat-fuse exfat-utils
    ディスクユーティリティーから各種操作(マウント・パーティショニング・フォーマット・ベンチマーク)ができる。フォーマットは exfat を指定する(exFAT では失敗した)。chkdisk は exfatfsck コマンドで sudo exfatfsck /dev/sdb1 というような形式で。

Ubuntu GNOME 15.04 に関するいくつかの覚え書き

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色々あって、14.04 LTS から Ubuntu GNOME 15.04 にアップグレードしました。

  1. 【ビデオ】リフレッシュレートが低いので、xrandr で確認し、xrandr --output (アダプター名) --mode (解像度 WxH) --rate (リフレッシュレート) で設定するが、シャットダウンすると設定が保存されないので、コマンドを記述したシェルスクリプト(~/bin/xrandr.sh)を gnome-session-properties でスタートアップアプリとして登録する。
  2. 【日本語環境】Ubuntu 日本チームの説明に従って、日本語化関連パッケージをとりあえず全部入れておいた。それから Fcitx と fcitx-skk に。US キーボード配列にするのは、fcitx の設定画面の優先順位を設定する画面のキーボードアイコンで設定しても反映されず、fcitx の設定画面から、skk の設定に進んで、その中でキーボードを US に選択したら、(ログインし直した後に)反映された。説明では、英語を直接入力として最上位にすることが勧められているが、skk を最上位にしても問題はないようだ。skk は全角⇔半角(直接入力)も skk が自前で切り替えられるので、fcitx の変換モードの on/off に頼る必要がないので便利だ。
  3. 【LAN】下記「ネットワーク性能の最適化」を参考。ただし、MTU は GUI の設定ツールから行える。
  4. 【LAN】また、固定 IP にしたいと思ったのだが、14.04 と違い、GUI の設定ツールが普通に使えるようになっている。
  5. 【gedit】バックアップオプションを off:
    gsettings set org.gnome.gedit.preferences.editor create-backup-copy false
  6. gedit で保存先を選択する際に、隠しファイルを表示するオプションにチェックを入れると、フォルダ表示において「隠しファイルも表示する」設定がデフォルトになってしまう。再び gedit で同様にして、オプションのチェックを外せば、戻るが、コマンドでも変更が可能である:
    gsettings set org.gtk.Settings.FileChooser show-hidden false
  7. 【HL-2240D】(Brother のモノクロレーザープリンター)はサポートサイトに簡易インストーラーが用意されており、これを使えば、ドライバー(.deb)も自動でダウンロードしてセットアップすることができる。極めて簡単にインストール作業が済み、Windows のプリンターをセットアップするのと全く遜色のないラクチンさ。(ただし、この自動セットアップでは、新しい方のジェネリックドライバーは使われないようである)
    ただ一つだけ問題があって、印字位置がズレる。これは実は公式に解決策(「PCL=1」→「PCL=0」に変更すればよい)が示されている問題なのだが、ネットから辿り着きにくい情報だった。また Ubuntu 15.04/14.04 ではこの情報と少々相違していて、修正するドライバーファイルの場所は下記である。
/usr/local/Brother/Printer/HL2240D/lpd/filterHL2240D

Ubuntu GNOME 14.04 LTS に関するいくつかの覚え書き

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  1. 【日本語環境】ポイントリリースが 3 になっており、最初のリリースと何か状況が変ってしまったのか、デフォルトで日本語環境が入っていないようになった。Ubuntu 日本チームの説明に従って、日本語化関連パッケージをとりあえず全部入れておいた。それからibus-skkを入れたのだが、さらに US キーボードにしていたのが日本語キーボードになってしまってどうしようもなく、どうも噂では、IBus がネックらしいので、Fcitx と fcitx-skk に切り替えた(説明)ところ、すこぶる快調(GNOME なので、電源ボタン横の表示にはできないらしい)。
  2. 【フォント】フォントを ~/.fonts/truetype/ に配置し、パーミッションを 644 に。Tweak Tool でフォントを選ぶ。アンチエイリアスはグレイスケールに。Firefox での設定については、基本的にはシステムのフォント設定が Firefox での日本語のフォント設定としても使われるが、西欧語設定は DejaVu 系に、デフォルトフォントは日本語のビットマップフォントを指定しておく必要がある。
    フォントのアンチエイリアシングのために、字がボヤけて逆効果。ところが、Tweak Tool 経由では非常に単純な設定しかできないので、直接、設定ファイル(~/.config/fontconfig/fonts.conf)を編集するのが正解。詳しい説明は freedesktop.org にある。
  3. 【Data (NTFS) 用パーティション】デフォルトでは/media/(ユーザー名)/(ボリュームラベル名)/ にマウントされている。しかしこれでは、マウントされたドライブを Nautilus から一度開かないと実際にマウントされないので、例えば、起動直後はリンクなどが無効な状態になってしまう。そのため、自動マウント機能には頼らず、以下の方法に依ることにする:
    システムユーティリティの「ディスク」を起動;目的パーティションを選択して下の歯車アイコンから「マウントオプションの選択」を選択;「自動マウントオプション」を OFF にする;「(−)ユーザーインターフェースに表示しない」;識別名:Label=(ラベル名) を選択。以上でマウントポイントが自動的に連動して /mnt/(ラベル名) に設定される。
  4. 【外観】Tweak Tool の User Themes 拡張機能を On にする。自分の色テイストに一番近かった Old Steampunk 3.4 を ~/.themes/ にダウンロードして置き、Tweak Tool の外観で GTK+ および GNOME Shell テーマとして選択。
  5. システム設定 > 画面の明るさとロック > ロックオフ

ネットワーク性能の最適化

Windows 2000/XP でも話題になることがあったが、ブロードバンド環境用に MTU と RWIN を中心としたネットワーク関連の設定値の調整。最近の Windows 7 や Linux、OS-X では自動調整されるので、本来はあまり気にする必要がない。それでもブロードバンド環境ではその自動調整範囲の上限値はある程度引き上げておいた方がいいようだ。PING コマンドを使って現状のインターネット接続環境(KDDI の au ひかり)を調査してみたところ、MTU は 1500。その MTU からヘッダー部分を除外した MSS は 1460。MSS の整数倍で実測からだいたいちょうどいい感じの RWIN を決める。SpeedGuide.net を使って調べたところ、MSS×44×2⁴ = 1027840 がお勧めのようだったのでこの値をデフォルト値として使うことにし、調整範囲の上限値はデフォルト値のさらに 2 倍の 2055680 をとりあえず指定して、以下を /etc/sysctl.conf に追記しておいた。

net.ipv4.tcp_window_scaling=1
net.ipv4.tcp_mem  = 2055680 2055680 2055680
net.ipv4.tcp_wmem =    4096 1027840 2055680
net.ipv4.tcp_rmem =    4096 1027840 2055680
net.core.wmem_default = 1027840
net.core.rmem_default = 1027840
net.core.wmem_max     = 2055680
net.core.rmem_max     = 2055680

MTU は ifconfig コマンドで設定するが、au はデフォルト(最大サイズ)の 1500 のままでいいので行う必要はない。

後に、インターネット契約を au ひかりから、UQ WiMAX に乗り換えた。WiMAX では、MTU が 1400(PING テストで実際に確認もしたが、規格(p.11)で公式にそうなっている)で、また、SpeedGuide.net の推奨値は MSS×48×2⁴ = 1044480 となっていたことから、RWIN の設定を次のようにしてみた:

net.ipv4.tcp_window_scaling=1
net.ipv4.tcp_mem  = 2088960 2088960 2088960
net.ipv4.tcp_wmem =    4096 1044480 2088960
net.ipv4.tcp_rmem =    4096 1044480 2088960
net.core.wmem_default = 1044480
net.core.rmem_default = 1044480
net.core.wmem_max     = 2088960
net.core.rmem_max     = 2088960

また、MTU はデフォルト(1500)ではない 1400 なので、設定が必須となる。/etc/network/if-up.d/mtu

#!/bin/sh
ifconfig eth0 mtu 1400

という記述を追加。また、このファイル自体が新規作成される場合、パーミッションも chmod a+x /etc/network/if-up.d/mtu しておく必要がある点に留意。

PPTP による VPN 接続

実家に DD-WRT 化したバッファロー製ルーターがあり、PPTP サーバー機能を有効にしてある。実家の環境では、MTU は 1500 であり、DD-WRT の PPTP サーバーの MTU のデフォルト値は 1436 が設定されている。これはおそらく、IP ヘッダーが 2 つ(通常のものと VPN による仮想 IP アドレス)で 20 × 2 に、GRE ヘッダーが 24 の計 64 バイト分を考慮してあるのだろう。DD-WRT の公式 wiki にも、MTU 1500 の場合の最適化された数値と記されている。

さらに、DD-WRT では、認証方式に CHAP が選べるが、これは通常の CHAP ではなく、MSCHAPv2 であることに留意。Ubuntu 側から PPTP クライアントの接続設定を行う際に、鍵となる。

ちなみに、クライアント側の MTU 設定だが、PPTP で VPN 接続すると、MTU は 1400 で接続されていた(ちなみに、Windows10 の場合も、1400 であった。またクライアント側のネットワーク環境も、本来の MTU は 1500 である)。おそらく、最適値は、上記 1436 であろうが、それよりも小さい 1400 をデフォルト値にすることで、無難につながるようにしているのだろう。

Ubuntu GNOME の場合、PPTP (VPN) 接続の設定作業は、すべて、GUI で行うことができる。


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